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ゲーム作りに関するあれこれ

ゲーム作りにおける驚きの感情の使い方

ゲーム作りと驚きの感情の関係性を考えてみる

驚き

驚きとは不測の事態に直面した時に発生する感情の一種である。何か思いもよらないものに直面した時に、人はまず驚きを感じ、そこから歓喜、安堵、恐怖などの感情を感じる。危険に紐づかない驚きは遊びの要素の一つとなるし、怒り、恐怖に転化しない驚きは好奇心を刺激する。

"本人にとって"悪い結果に転化しない驚きは彼らに求められている感情であり、それは動画共有サイトでドッキリ動画が多くの再生数を稼いでいることにも、見て取ることが出来る。よってこの驚きの感情をうまくコントロールできればゲームをより面白くすることができそうだ。

良いゲームは小さな驚きが散りばめられている

世間一般的に良いゲーム、面白いゲームは小さな驚きが散りばめられていると考える。例えばFPSゲームだ。FPSは環境がめぐるましく変化するその特性から多くの驚きがプレイヤーに提供される。例えば、敵に遭遇した時、急にヘッドショットをくらってやられた時、適当に攻撃していてたまたま倒せた時。周りの味方が急にやられた時、体力が拮抗している時の撃ち合いで勝った/負けた時などがある。

パズルにも驚きが散りばめられている。ぷよぷよを例にすると、落ちてくるピースの色、意図しないところで連鎖が発生した時、相手から急にお邪魔ぷよが送られてきた時、連鎖をうまく組んだと思ったのに失敗した時などである。

ゼルダの伝説BTOWも驚きをうまく散りばめている。まずは本作の世界全体に配置されているコログの実、祠である。プレイヤーはそれらを探し出し、見つけることで驚きを感じ、さらに祠やコログの実が手に入る条件を達成することでも同様に驚きを感じる。具体的には"祠がここにあった!","こうやったら謎が解けた!"などである。BTOWのもう一つの驚きは化学エンジンだろう

「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド」が実現した“かけ算の遊び” - GAME Watch

簡単に説明すると、火や風などのエレメントを草や布などのマテリアルに適用することで新しい動きを提供する、ということである。さながら山に放たれた小さな子供のように、プレイヤーはエレメントとマテリアルの組み合わせでどんな新しいことが発生するのかを好奇心で試し、そして結果に驚く。

これらの驚きを世界中に散りばめることでユーザーに驚きを断続的に提供することが、その広さからやることに刺激がなく、移動などでマンネリ化しやすいオープンワールドに対しての任天堂の一つの答えなのだと思う。

まとめ

驚きはゲームにおけるスパイスであり、それはゲームをより刺激的なものにすることに役立つ。だからと言ってそのスパイスをかけすぎても、少なすぎてもゲームは面白くならないだろう。用法用量を守りながら適切に使っていきたい。