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ゲーム作りに関するあれこれ

ゲーム作りにおけるロード画面の活用方法

ゲーム作りでロード画面をどのように活用できるかを考えてみる

ロード画面

ゲームを始めるための準備を行う時にプレイヤーに見せておく一時的な画面のこと。モデルやテクスチャのロードや通信などを行っている。

ロード画面の活用

ロード画面は基本的にシンプルなものが多い。なぜなら、裏で重い処理を行っている事が多く、ロード画面そのものに計算資源を利用すると、ロード完了までの時間が伸びてしまう事があるからだ。よく見るフォーマットは、画面右端に動くアイコンのようなものをおくだけのものだろう。ただ、このようなロード画面はとても退屈で、プレイヤーにとってはよくない体験となる。

ではこのロード画面を活用してプレイヤーに良い体験を提供できないかを考えてみる。

ロード画面活用方法その1 パラメータ表示

プレイ中のキャラクターのパラメータを表示する。例えばプレイヤーのヒットポイントの最大値やクリアしたダンジョンの数、収集系のアイテムの取得総数である。倒した中ボスのアイコンなどでも大丈夫だ。これを表示する事でプレイヤーはロードを挟むたびに自分がどれだけ成長しているかを数値やアイコンの数で感じ取る事ができる。

これらのパラメータは討伐累計数や移動距離など、積み上がって上昇していく値が良いだろう。パラメータ毎で全ユーザーのうち上位何%にいるか、を表示するのも面白いかもしれない。

この仕様はゼルダの伝説btowでみる事ができる。

ロード画面活用方法その2 設定資料表示

ゲーム制作時に利用した設定資料などの画像をロード画面で表示する。例えば、アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージでは短いロード時にアイドルたちの一コマ漫画を表示している。これはロード時間の体感短縮に加え、アイドルたちをよく知り、よりゲームを楽しむために役立つだろう。また、推しアイドルが表示された時の喜びもありそうだ。あたかもロード画面を活用したガチャのようなものである。

付け加えるが、設定資料などを表示する場合、まだ出てきていないキャラクター、ステージなどは出さないようにする必要があるだろう。壮大なネタバレになる可能性がある。

ロード画面活用方法その3 リマインダー表示

他の記事でも何度か触れているが、ロード画面にゲームのプレイ方法のTipsを挟む方法がある。詳しくは記事に書いてあるが、基本的な目的はプレイヤーに対する負荷削減である。

ゲーム作りに使える心理学【忘却曲線】 - gametips

ゲーム作りにおいて、序盤でプレイヤーにかかる認知負荷を減らす方法を考える - gametips 

ロード画面活用方法その4 インタラクティブなものを表示

プレイヤーが暇つぶしできるようにプレイヤーの入力に対して何かしらの反応をするインタラクティブなものを表示する。例えばキャラクターがジャンプするだけのものでも良いし、タップしたところにエフェクトが出るだけでも良い。

ミニゲームをいれる、という方法もあるだろう。ゲームのキャラクターをモチーフにした簡単なミニゲームをいれる。そこで手に入れたスコアが微々たるものでもゲームに反映させるのも面白いだろう。ロード中のミニゲームナムコが特許を持っていたが現在は失効している。

まとめ

ロード画面を活用する方法をいくつか紹介した。

どの方法を採用するかは、元々のゲームのコア体験をどのロード画面が最も強化できるか、を考えると良いだろう。アイドルマスターのようなキャラクターがたくさんいるゲームであれば設定資料、覚える事がたくさんある戦略系ゲームであれば、リマインダー、簡単操作のアクションゲームであればインタラクティブなもの、という塩梅である。

主役はゲームがプレイヤーに提供する体験であり、ロード画面はあくまで脇役であることを忘れてはならない。

参考

ロード画面 - Wikipedia

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